ダイエット博士のQ&A

ダイエット博士


Q: ミネラルって何?
A: ミネラルとは、体に必要な微量栄養素じゃ。
ミネラルは体で作ることはできず、食品から摂取しなければならない。

人間の体は細胞からできている。細胞はタンパク質や脂質などの分子で成り立っているが、この分子の構成成分が元素じゃ。よく耳にする炭素や水素、酸素、窒素などは元素であり、ミネラルも元素に分類される。
一般的にミネラルとは、人間の体内に存在する元素のうち、炭素や水素、酸素、窒素を除いたもののことをいい、その中でも、生体にどうしても欠かすことができないミネラルを必須ミネラルと呼んでいる。
必須ミネラルの摂取量が不足すると、たちまち欠乏症が起き、さまざまな病気を引き起こす。ミネラルはわずかな量だが体に重要な役割を果たしているのじゃ。


Q: ミネラルはいつ発見されたの?
A: 複雑な化合物であるビタミンが発見されたのは、20世紀に入ってからだが、ミネラルの歴史はもっと昔にさかのぼる。

紀元前から人々に知られた貧血は、18世紀に鉄の欠乏が原因であることがわかった。また、紀元前からあった甲状腺腫も、19世紀にヨウ素の欠乏が原因だと発見された。しかし、多くの微量ミネラルの必要性がわかってきたのは、20世紀に入ってからじゃ。
例えば、中近東地域で、貧血、発育不全、性腺機能低下を起こした患者の治療を行ったところ、貧血は銅、それ以外の症状は亜鉛で治療するということがわかった。
こうしていろんな病気との関係を調べていくにつれ、様々なミネラルの必要性が明らかになってきたのじゃ。


Q: ミネラルにはどんなものがあるの?
A: その種類は100種類以上といわれておる。
我々が生きていくために不可欠な必須ミネラルは、その中の16種類じゃ。

カルシウム( C a )
1日の所要量 成人男子:600〜700mg
成人女子:600mg
許容上限摂取量 成人:2500mg
生理作用 ・体内のカルシウムの99%は骨や歯に存在し、残りの1%は神経や筋肉、血液。
・精神を安定させ、イライラや不眠を防ぐ。
・歯の健康を保ち、歯周病を予防する。
・丈夫な骨を維持し、骨粗鬆症を予防する。
・筋肉のスムーズな収縮に働く。
・心臓の規則正しい鼓動を維持する。
・血行促進作用があり、動脈硬化や高血圧を予防する。
欠乏症 歯や骨が弱くなり、虫歯、関節痛、骨軟化症、骨折、骨粗鬆症、腰痛、手足の痙攣、こむらがえりになりやすい。イライラする。高血圧、動脈硬化、糖尿病、痴呆症。
豊富に含む食品 小魚類、脱脂粉乳、牛乳、チーズ、ヨーグルト、小松菜、干しえび

ナトリウム( N a )
1日の目標摂取量 3900mg以下
日本人の食塩目標 摂取量10g以下/日
※ ちなみに欧米では6g以下/日を推奨
生理作用 ・体液、特に血液やリンパ液の重要成分。
・体液と細胞の水分調節や、浸透圧のバランスに働く。
・カリウムと関係し、筋肉の弛緩や精神の安定に役立つ。
・食欲を増進させる。
過剰症 高血圧、むくみ
豊富に含む食品 食塩、みそ、しょうゆ、塩辛、佃煮、ハム

カリウム( K )
1日の所要量 成人2000mg
※ナトリウムとカリウムの摂取比は2以下が適性
生理作用 ・ナトリウムの排泄を促進し、血圧を下げる。
・筋肉の収縮をスムーズにさせる。
・腎臓の老廃物排泄を促進させる。
・筋肉でエネルギーを生産する
欠乏症 むくみ、神経過敏、吐き気、便秘、脱力、筋肉痛、しびれ、心不全、高血圧などがあらわれる。
汗をよくかく人、塩辛いものやインスタント食品、甘いもの、アルコールをよく摂る人は不足しがち。
豊富に含む食品 干し柿、トマトジュース、アボガド、さつまいも、いんげん豆、やまのいも、干しひじき、バナナ、かつお、カジキ、さわら、干しあんず

リン( P )
1日の所要量 成人700mg
※カルシウムとほぼ同量が望ましい
許容上限摂取量 成人:4000mg
生理作用 ・カルシウムとともに骨や歯を作る。
・核酸(DNA)を構成し、脳や神経、細胞膜の機能を維持する。
・神経や筋肉の機能の正常化
欠乏症 疲労、衰弱、骨粗鬆症、発育不全、くる病などの症状があらわれる。
豊富に含む食品 粉乳、卵黄、獣鳥鯨肉類、魚介類、小魚、胚芽、ぬか

マグネシウム( M g )
1日の摂取量 成人男子:280〜320mg
成人女子:240〜260mg
許容上限摂取量 成人:650〜700mg
生理作用 ・血液中にあるカルシウムの作用を助ける。
・動脈硬化、高血圧を防ぎ、心臓病を予防する。
・ビタミンB群とともにエネルギー代謝や核酸(DNA)の合成に関わるなど約300種もの酵素の働きを助ける。
・カルシウムとマグネシウムは2対1から3対1という理想のバランスがあるのでこの割合で摂取するのがベスト。
欠乏症 筋肉が震え手足が痺れる。疲れやすくなる。顔面がピクピクする。心臓の調子に異常をきたす。イライラする。
ストレスの多い人、アルコールを多飲する人は不足しがち
豊富に含む食品 アーモンド、カシューナッツ、大豆、落花生、干しひじき、納豆、牡蠣、木綿豆腐、いんげん豆、かつお

硫黄( S )
生理作用 主に髪や皮膚を構成するタンパク質の成分として関わりがある。
豊富に含む食品 タンパク質、特に動物性タンパク質

塩素( C l )
生理作用 ・胃液の中で消化に働きかける。
・血液の酸度及び浸透圧の維持。
豊富に含む食品 食塩

鉄( F e )
1日の所要量 成人男子:10mg
成人女子:10〜12mg
許容上限摂取量 成人:40mg
生理作用 ・鉄欠乏性貧血の予防と治療をする。
・顔色をよくする。
・脳や体に酸素を供給し、体全体の機能を高める。
・疲労を防ぎ、病気への抵抗力を増す。
・成長を促進する。
・冷え症を防ぐ。
欠乏症 貧血、疲労、頭痛、めまい、月経異常、生理痛、消化不良、便秘、神経過敏、舌の腫れなどの症状があらわれる。
豊富に含む食品 レバー、干しひじき、わかさぎ、はまぐり、佃煮、そば、あおやぎ、高野豆腐、牡蠣
ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップ

銅( C u )
1日の所要量 成人男子:1.6〜1.8mg
成人女子:1.4〜1.6mg
許容上限摂取量 成人:9mg
生理作用 ・各種酵素を活性化。
・リン脂質の合成や骨の形成に関わる。
・鉄の吸収の補助とともに赤血球のヘモグロビンを作る。
・動脈硬化、糖尿病を予防する。
・神経伝達をスムーズにする。
欠乏症 貧血、動脈硬化、動静脈瘤、糖尿病などの症状があらわれる。
豊富に含む食品 牛レバー、すじこ、ココア、こしょう

マンガン( M n )
1日の所要量 成人男子:3.5〜4.0mg
成人女子:3.0〜3.5mg
許容上限摂取量 成人:10mg
生理作用 ・各種酵素を活性化。
・糖や脂肪、タンパク質の代謝を高める。
・ビタミンの働きを助ける。
・脳の正常な働きに関わる。
・性ホルモンの合成に関与し、性機能を正常にする。
欠乏症 めまい、耳鳴り、筋無力症、性能力低下、糖尿病などの症状があらわれる。
豊富に含む食品 肉類、豆類、酵母、キウイフルーツ、干し椎茸

ヨウ素( I )
1日の所要量 成人:150μg
許容上限摂取量 成人:3mg
生理作用 ・甲状腺ホルモンのチロキシンとトリヨードチロニンの構成成分となる。
・成長作用がある。
・新陳代謝をよくする。
欠乏症 むくみ、疲労感、発育が遅れる。
甲状腺腫、クレチン病などの症状があらわれる
豊富に含む食品 海藻類、海産類

亜鉛( Z n )
1日の所要量 成人男子:10〜12mg
成人女子:9〜10mg
許容上限摂取量 成人:30mg
生理作用 ・脱毛を防ぐ。
・味覚や臭覚を正常に保つ。
・コレステロールの沈着を減らし、動脈硬化を予防する。
・全身の新陳代謝を高める。
・傷の回復を早め、病気を予防する。
・皮膚や粘膜を正常に保つ。
・子どもでは発育を促進する。
・男性では生殖器官の発達、性機能の維持、前立腺肥大症を予防する。
欠乏症 血糖値異常、動脈硬化、免疫力低下、学習能力の低下、皮膚炎、精力減退、生理不順、味覚異常、傷の治りが悪い、乾燥肌などの症状があらわれる
豊富に含む食品 牡蠣、和牛もも肉、豚レバー、うなぎ蒲焼、豚もも肉、牛レバー、ホタテ貝、鶏レバー、カシューナッツ

モリブデン( M o )
1日の所要量 成人男子:25〜30μg
成人女子:25μg
許容上限摂取量 成人:200〜250μg
生理作用 ・酵素を活性化。
・アミノ酸の代謝に関わる。
・尿酸を生成する。
・肝臓で造血作用がある。
・食道がんや胃がんの発生の危険を少なくする。
欠乏症 貧血、脈や呼吸が早くなる、性機能低下
豊富に含む食品 豆類、緑葉類、乾燥わかめ、バナナ

セレン( S e )
1日の所要量 成人男子:45〜60μg
成人女子:40〜45μg
許容上限摂取量 成人:250μg
生理作用 ・ビタミンEと同様に、過酸化脂質を分解する抗酸化作用がある。
・がんを抑制し、老化を防ぐ。
・精子の合成に関わるので男性の方が必要量が多い。
・ビタミンEと一緒の時に最高の働きをするので併用がおすすめ。
欠乏症 免疫力低下による発がんの危険、動脈硬化などの症状があらわれる
豊富に含む食品 わかさぎ、まいわし、カレイ、ホタテ貝、ねぎ、ビール、牡蠣、牛肉、わらび、玄米

コバルト( C o )
生理作用 ・ビタミンB12の補助として働く。
・ヘモグロビンを作る。
・神経細胞の防御に関わる。
欠乏症 悪性貧血、動悸、筋力低下などの症状があらわれる
豊富に含む食品 肝臓、魚介類、肉類、乳製品、もやし、納豆

クロム( C r )
1日の所要量 成人男子:25〜35μg
成人女子:20〜30μg
許容上限摂取量 成人:250μg
生理作用 ・インシュリンの働きを助け糖質の代謝に役立つだけでなく、脂質の代謝にも有効(エネルギー代謝に重要)。
・動脈硬化や高血圧の予防に役立つ。
・ダイエットにおすすめ。
欠乏症 糖尿病、動脈硬化の進行、末梢神経炎などの症状があらわれる
豊富に含む食品 ひじき、和牛肉、まいわし、ザーサイ

Q: 先月のビタミンと同じように、タイプ別のおすすめミネラル一覧表があるといいですね。
A: では、用途別ミネラル一覧表を見て、自分にどんなミネラルが必要か参考にして欲しい。

  ミネラル おすすめ
女性におすすめ レバニラ炒め、レバ刺し、ひじきの煮物、貝を使った料理
男性におすすめ 亜鉛 うなぎ蒲焼、肉料理
むくみがち、尿量の少ない方に カリウム さつまいも料理、かつおのたたき、バナナ、ミネストローネ
高血圧予防に カリウム、マグネシウム かつおのたたき、ナッツ類、ひじきの煮物、納豆
骨や歯を丈夫に カルシウム、マグネシウム 牛乳、牡蠣のクリーム煮、小松菜と豆腐の味噌汁、納豆、ひじきの煮物
がんを予防したい方に セレン 魚介類、玄米ご飯
イライラやストレスに カルシウム、マグネシウム 牛乳、ヨーグルト、小松菜と豆腐の味噌汁、納豆
ダイエットに クロム、ヨウ素、カリウム 海藻サラダ、ミネストローネ、さつまいも料理、ひじきの煮物、バナナ





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